
さっぱりイメージが伝わらないパンフ表紙
ストーリー引用
クリスマスを間近に控えたロサンジェルス。黒人刑事グラハムとその同僚でヒスパニックの恋人リア。銃砲店で不当な差別に憤慨するペルシャ人の雑貨店経営者ファハド。白人に敵意を抱く黒人青年アンソニーとピーター。地方検事のリックとその妻ジーン。差別主義者の白人警官ライアンと同僚のハンセン。裕福な黒人夫婦キャメロンとクリスティン。やがて彼らの人生は思いがけない形で交錯、大きく狂い始める…。
アカデミー賞効果でしばらく人気でしたが、さすがに神通力も衰えたようで、昼の時間は上映無し、僕が行った時間帯は客もまばらだったので、公開は来週末で終わりでしょうね。
ちなみに、新宿(武蔵野館)で映画観たのは初めてだったんですが、単館系で割といいかも。結構使うことになりそうです。
映画自体の端的な感想は、取ったアカデミー賞通り脚本と編集でいい映画になったB級映画って感じです。ドラマを映画にしてみたって感じで、有頂天ホテルと同じようなもの。
日本人には絶対売れないと思う(売れてるのはアカデミー効果に違いない!)。
ああ、それと、自分の嗜好がカンヌ寄りになってるのをはっきりと自覚。最近のハリウッド映画では満足比率が非常に低い。この映画、期待しないでいったから良かったものの、期待してたら激怒していたと思う。
で、詳細な感想は下記。ネタバレになるかも。 そもそもクラッシュというタイトルには、SAWが複数の意味を持っていたように二つ意味があって、表面上の自動車事故と本当のテーマである人間同士の衝突とを表現しています。
そんなわけで、文化的な、環境的な、突発的な理由で、色んな人間が衝突しまくるわけで、嫌な感じで衝突し合うのが楽しい楽しい。一粒で何度美味しい思いがあるかってぐらい、沢山の衝突が。ERの映画版みたいな感じって言ったら伝わるかなー。

この場面に及ぶまでの衝突はサイコー
たぶん、逆にテンポに乗れなくて未消化で終わってしまう人がいるんでしょうけど、個人的にはもっと続いてほしくて、お腹が満たされませんでした。腹五分目。えー、もう終わってしまうのーって。

劇中で唯一笑えるのがこの二人の会話だけど
皮肉がメインなので全然場内ウケてなかった
皮肉がメインなので全然場内ウケてなかった
色々な衝突が起きるまでのストーリーの流れは教科書通り。最高レベルの編集と脚本だと良く分かるキレイさ。
イマイチだったのは、群像劇は知っている人間が一人でもいるとどうもその人は群像の中とは別な役割を感じさせてしまうこと。有名女優・男優使った方が宣伝にはなるけど、この種の映画なら全員知らない人にして欲しい(特にホテル・ルワンダの人、ドン・チードル。キャラ被ってない?)。

更年期障害アメリカ人女性を演じるサンドラ・ブロック
(どうして女性は更年期障害になるのだろうか)
(どうして女性は更年期障害になるのだろうか)
もう一つ、イマイチなのは、衝突が起きるのは人種差別や資本主義の歪みが原因という、問題設定がアメリカ・アメリカ的な映画なので、これ見て問題を共有しろ!って始終言われてる気がして、平和な日本に住む身としては高圧的な感じがして腹が立ちます。お前ら、アメリカ人が自分たちで起こしてる問題なんだから、ちゃんと問題解決までお前ら自身で考えたものを伝えてこいよなと言いたい。
細かな点では、英語は訳されるのに他の国の言葉が訳されないところ。英語のみだとやっぱりアメリカな衝突って印象受けちゃう。多分こういうところでもっと丁寧に作りこみできる余地はあったはず。
とにもかくにも、本当にこんなに始終クラッシュがあるのであれば、アメリカは異常に暮らしにくい国ですな。やっぱりトレンドは、グローバリズムを選ぶよりも鎖国ですよ、鎖国。

ただし鎖国は鎖国で問題あり

